こんばんわ。
今日は歴史オタク歴10年の私がお送りする歴史投稿第三弾です!
以前、歴史勉強におすすめの漫画やゲームを紹介したのですが、
好評だったので、今回はおすすめの歴史小説をご紹介します。
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漫画やゲームの時にもお伝えしましたが、
漫画・小説・ゲームは事実と仮想が混じりあっていますので、
その点はご注意ください。
歴史解説書に比べて歴史小説のほうが読みやすいので、
あくまで歴史勉強のきっかけになればという思いでご紹介しております。
歴史小説はたくさんあるので、今回は3人の著者の作品をご紹介します。
なおご紹介するものは私が実際に読んだものになります。
歴史に興味を持つ前・持ち始めの頃(約10年位前)に読んだ本をご紹介しますので、少し古い本になりますが、初心者でも実際に読めた本ですので、これから歴史小説デビューする方には、自信をもっておススメできます。
令和3年6月4日時点
北方健三先生
著者プロフィール
新潮社から引用
1947(昭和22)年、佐賀県生れ。中央大学卒業後、1970年に『明るい街へ』でデビュー。1981年の『弔鐘はるかなり』で脚光を浴び、1983年『眠りなき夜』で日本冒険小説協会大賞、吉川英治文学新人賞受賞。1984年に『檻』で日本冒険小説協会大賞、1985年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。平成元年から歴史小説にも挑み、1991年『破軍の星』で柴田錬三郎賞受賞。2006年、『水滸伝』全19巻で司馬遼太郎賞を受賞。2007年、『独り群せず』で舟橋聖一文学賞を受賞。2010年、日本ミステリー文学大賞受賞。2011年、『楊令伝』全15巻で毎日出版文化賞を受賞。2013年、紫綬褒章受章。2016年、「大水滸伝」シリーズ全51巻で菊池寛賞を受賞する。2020年2月現在、壮大なスケールでチンギス・カンの生涯を描く『チンギス紀』を連載中。
三国志(全13巻)
〇分かりやすい言葉
〇多くの登場人物の視点で描かれている
〇1つ1つの合戦の戦術を詳細に記載
三国志とは「魏・呉・蜀」の3つの勢力が争っていた後漢末期を舞台にした歴史書です。それを北方先生が小説化したものが今回ご紹介する「三国志」です。
こちら私が高校2年生の頃に読み始めた、初めての歴史小説です。
元々読書も好きでなかったのですが、この本を読んで「読書」と「歴史」の両方が好きになった最も思い出深い小説です。
まず初心者でもとっつきやすかったのは、言葉が現代風になっている点です。
これが「拙者は・・・」や「ありがたき幸せ・・・」という始まりだと読もうとは思わなかったと思います。
(今はそういうのも苦ではなく、むしろそちらのほうが歴史小説読んでいる感があって良いですが。。。)
次に、この小説では多くの登場人物の視点で物語が進んでいくので、各登場人物の魅力がとても伝わります。
たとえば
・リーダーシップ能力が高いが、ちょっと抜けているところもある曹操
・穏やかだが、たまに切れる劉備
・乱暴だが、繊細なところもある張飛
なんかは特徴的かと。
特定の人物にフォーカスしていないので、読み手によって推しメンは変わると思います。私は趙雲・諸葛亮が大好きです。
そしてさらに、合戦の戦術を詳細に記載した点が面白味を倍増させています。
これによって呂布や張飛といった「猛将」の魅力が伝わるとともに、
周瑜や諸葛亮といった「軍師」の魅力も伝わってきます。
水滸伝(全19巻)
〇魅力的な仲間がどんどん増えていく。
〇経済の視点
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中国の4大奇書の1つである「水滸伝」をモチーフにした小説。
こちらは三国志を読んだ後に、すぐに北方先生の小説が読みたいと思って
当時連載中だったこの本を読みました。
三国志でご紹介したポイントはこの水滸伝でも受け継がれており、
登場人物の魅力や戦術の細かさは、とても面白いです。
さらにこの水滸伝では、梁山泊にどんどん仲間が増えていく、ワクワク感もあります。特に難敵が梁山泊の志に共感して頼もしい仲間になるのは、興奮します。
そしてもう一つのポイントは経済についても多く語られている点です。やはり軍を維持するには、経費や食料がかかりますので、いかにして持続的な収入を得る仕組みを作るかや、またその経済拠点の攻防も見どころです。
水滸伝のあと「楊令伝」や「岳飛伝」とシリーズが続くのですが、今回は割愛します。(岳飛伝はまだ読めてません)
楊令伝
岳飛伝
楊家将(全2巻)
「楊家将演義」をモチーフにした小説。
宋と北方民族の争いを描いており三国志や水滸伝とは違い、中国全土ではなく北方地域が舞台となっております。
登場人物も三国志や水滸伝に比べると少なく、
宋の楊家(楊業と7人の息子)と北方民族の耶律休哥が中心となって
物語が進んでいきます。
これはとにかく宋の将軍楊業のカッコ良さに惹かれます。
宋の中枢の政権争いにも巻き込まれ、様々な制約を受けながらも、北方民族最強の耶律休哥を撃退する楊業はまさに英雄です。
そしてその楊業を支える7人の息子もそれぞれ特徴があり、面白いです。
こちらは漫画にもなっているので、漫画のほうがよければこちらをどうぞ。
また続編として「血涙」もありますが、こちらは割愛します。
血涙
山岡荘八先生
著者プロフィール
Amazonから引用
1907~1978。新潟県生まれ。十四歳で上京の後、長谷川伸に師事。昭和13年、懸賞小説に入選し文壇デビュー。昭和25年から新聞に『徳川家康』を 連載開始。十八年がかりで完成したこの大河小説は「経営トラの巻」としても幅広い読者を獲得、五千万部突破という戦後、最大のベストセラーとなる。同作品 で「吉川英治文学賞」を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 新装版 豊臣秀吉(4) (ISBN-13: 978-4063706994)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
織田信長(全5巻)
〇信長の魅力
〇信長と濃姫や秀吉とのやりとり
日本を代表する戦国武将「織田信長」の一生を描いた歴史小説。
有名な歴史イベントがたくさんでてきますので、本当に勉強になります。
5巻で完結するので、ちょうど良い分量なのも良いです。
そして何より信長の魅力がとてもつまった作品だと思います。
信長の思い付きで突拍子もない言動をして周りが混乱することがよく起きますが、実は深い考えがあってのことだという解説があり、読んでいてなるほど!と思うことがよくあります。
たとえば1巻で信長の弟の信行との織田家の跡目争いがあり、いわゆる不良で城の外で遊んでばかりの信長と、行儀の良い伸行が対照的に描かれているのですが、実は信長は外で仲間を作ったり城外の地形を現場で確認しており、一方信行は家臣に舐めらていたというのが分かります。
この差が最終的に信長が勝つ理由にもつながっていきます。
そんな天才の信長と真の会話が通じる数少ない登場人物が妻の濃姫と秀吉です。
信長とこの二人の会話は、テンポが良くて、読んでいて爽快な気持ちになります。
かなり古い本ですが、今でも楽しめるおすすめの本です。
なおこのほかに「徳川家康」と「豊臣秀吉」は読み、こちらもおすすめですが今回は割愛します。
池波正太郎生生
著者プロフィール
池波正太郎公式HPから引用
真田太平記(全12巻)
〇忍びの活躍
戦国大名の真田家を描いた歴史小説。
こちら読んだのは約10年前で内容を忘れつつあるのですが、
真田家に興味をもつきっかけになった作品です。
ゲームの戦国無双をされたことがある方なら、真田幸村のことは良く知っているかと思います。
しかし実は幸村のお父さんである昌幸、お兄さんの信之のほうが実績が多いと思います。その理由がよくわかる作品です。
もともと武田家に仕えていた真田家は、武田家滅亡を機に独立。
小さな戦国大名が単独で生き残れるほど、簡単ではない時代に、
上杉家や豊臣家を渡り歩きながら、敵対する徳川家から領土を守り通した
昌幸の謀略はとてもすごいです。
また、昌幸と幸村が豊臣方につくなか、信之は徳川家につき、
関ケ原合戦以後、昌幸・幸村が九度山に蟄居させられて、
徳川家の中で微妙な立場になっても、真田家が最終的に江戸時代を生き残る
礎を築いた信之の忍耐力もすごいです。
そして実績は少ないものの、大阪冬の陣、夏の陣で大活躍をして
「日ノ本一の兵」と称され、現代においても絶大な人気のある幸村ももちろんすごいと思います。
さらに真田太平記では「真田十勇士」でも一般に知られているとおり、忍びの活躍が描かれております。物語の重要なところで真田の忍び(草の者)が暗躍しますので、それも面白いところです。
こちら大河ドラマでも放映されてますので、TVのほうがよければそちらをどうぞ。
漫画版もあるようです。
今回のご紹介は以上になります。
他にも面白い歴史小説はたくさんありますので、機会があればご紹介します!